耳で聞く音楽 目で聞く?音楽

コンサートや舞台に出かけなくなって

もう何年になるでしょう。

いまは、ケーブルテレビで本当にたくさんのコンサートや

舞台中継を見ることができて、便利です。

近頃お気に入りはカバー曲。

思いがけない組み合わせで

新たな曲の魅力やアーティストの魅力に気づかせてくれます。

 

昨日も、お気に入りの番組で新御三家のカバーを聞きました。

曲も良いし、アーティストも良いし

トークも気どりがなくてセンスが良いので

日曜日の夜にもってこいです。

新御三家は私の年代はドンピシャで

毎日のようにテレビから流れてきました。

カバーを聞きながら下に流れるテロップを読んで

歌詞の奥深さに驚いたり、うなったり。

で、ふと思ったんです。

自分は今、聴いてるのか読んでるのか…

 

実際はどちらも同時進行なんですけれども

なんだかちょっと曲へのアプローチとしてどうなんでしょうねぇ。

私はテレビが家にやってきた世代です。

記憶の最初の頃は、ラジオだけでした。

ですから、聞かせるという意識が強かったと思うんです。

そうしないと、相手に伝えようがないですから。 

歌詞が伝わるようにアーティストも歌ったでしょうし、

聞き手もそれを受取ろうとして、

自然と聞くことに意識がいっていたと思います。

 

テレビの時代になって、

歌手の容姿や衣装、舞台設定などが一つとなって

曲が出来上がっていく。

けれども歌詞はありませんから目の情報だけではなく

耳から入る情報も同じように重かったはずです。

今のMVは短編映画のように完成度は高いし

歌詞はテロップで流れるし

こうなってくると、聞いているんだか見ているんだか…

 

どちらが良いとか悪いとかいう話ではなくて

聞かれることに注力されていた音楽と

見られることに注力する音楽は

同じ音楽でも何か違うんじゃないでしょうか。

聴覚に訴えるのか視覚に訴えるのか

そんなことを考えながら

下のテロップを見ないようにして音楽番組を見ている私って

ちょっと(だいぶ?)変ですよねぇ(笑)