今年も”どっこい”が咲きました

梅雨入り前の曇り空は、お散歩にはもってこいです。暑くもなく寒くもなく、小虫もあまり飛んでいないので、人通りのないところでマスクを外すのも躊躇なくはずせます。

青空は気持ちが晴れ晴れとなりますが、お日様がまぶしすぎると緑の中に隠れている変化を見落としてしまいます。

特にこの時期は景色の移り変わりがとても速い。

”私のどっこい”こと御殿紫が今年も花をつけているのに、今朝気が付きました。たしか月曜日には咲いていなかったはず。ほんの二日で小さな花を開かせてくれていました。

嬉しいなぁ!もっとたくさん咲いてくれるのを待つ楽しみが増えました。

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この時期のもう一つのお楽しみは、公園の梅の実が少しずつ色づくのを見ること。緑のころは葉の陰に隠れていて見つけられないのですが、色づくと見つけやすくなります。緑の梅の実に少しずつオレンジがかった部分が増えていくようすを見るたびに、和菓子の梅の実の色合いを思い起こします。梅の実も和菓子もどちらもグラデーションが本当にきれいで、甲乙つけがたいのですが、梅の甘いにおいはさすがの和菓子にもまねできません。

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毎年思うのですが、自然の色の移ろいは鳥や虫に見つけてもらうため。甘いにおいも同じで鳥や虫を呼び寄せるためのテクニックです。完熟して実を地面に落とし、獣に踏んでもらったり、鳥に食べてもらって○ンとして遠くに落としてもらったり、あの手この手で咲く場所を広げていきます。言葉ももたないのに、どうやって次の世代に伝えているんでしょう。本当に不思議です。

言葉がるから苦労している人間と、言葉を持たないけれど必要なことはちゃんと伝える植物、この違いは何でしょうね。

 

そんな難しいことはちょっと脇に置いておいて

まだしばらくは、甘いにおいを楽しませてもらうことにしましょう。