七草の朝 子どもの頃を思い出して少し幸せな気分に
1月7日は七草の節句とも言うそうです。
いつも朝食は卵粥の我が家も、今朝は七草粥をいただきました。
普段はバタバタしている朝に刃物は使わないのですが
平日の朝としては久しぶりに包丁を使いました。
すずなやすずしろを切る包丁の音を聞きながら
子どもの頃に何度も読んだ1冊の本を思い出しました。
石井桃子さん著「ノンちゃん雲に乗る」
手元に本はないのでうろ覚えなのですが
主人公のノンちゃんが包丁の音で目が覚めるシーンから物語は始まったはず…
ノンちゃんがお母さんの包丁の音だと思ってお台所に行くと
そこにお母さんはいなくて悲しくなります。
ここから先は物語の終わりでノンちゃんが木から落ちるシーンまで
あまり記憶がありません。
自分のつたない包丁の音を聞きながら
本の冒頭を思い出し
子ども時代には確かに 包丁の音=お母さん と思っていたなぁ…
頭の中で連想ゲームのようにいろいろ浮かび
気持ちが温かくなって幸せな気分になりました。
ご商売をされている家以外のお母さんは専業主婦が当たり前でしたが
今ほど家電製品はなくて、お母さんはいつも忙しそうでした。
それでも時間が今よりゆっくり流れていたように思えるのはなぜかと考えると
今は情報量の多さに飲み込まれて、
自分から不安材料にアクセスしてあわあわして
自分で自分の首を絞めているような気がします。
先ばかり見て、足元を見ていないから地に足が着かない。
外からの情報に右往左往してばかりで自分でどうするか考えない。
そんな日々を送っていたら、心がざわつくばかりです。
腹式呼吸で深い呼吸を繰り返す
半日でもいいから思い切って外部からの情報を遮断する
すこし工夫したら、気持ちを落ち着かせることができます。
緊急事態宣言が再び発令された今だからこそ
心を落ち着けて、自分でできることに焦点を合わせ
むやみに怖がるのではなく、冷静な情報にアクセスして
毎日を過ごしたいものです。