もうすぐお雛祭り えっ、こんなところにも

早いもので今日で2月も終わりです。

東京では春一番が吹いたとは思えないほど寒い日が、ここ二・三日続いています。

先週中頃の陽気に誘われて我が家の枝垂れ梅は花ひらきましたが

ぶり返した寒さにちょっと後悔しているかもしれません。

 

3月と言えば…

お子さんがいたら卒業式が思い浮かぶのでしょうか。

我が家にとってはお雛祭りと年度末の忙しさ(-_-;)

先ずはお楽しみのお雛祭り。

お雛様が私のもとにお越しになって50年以上たちます。

娘が女の子を出産したら、実家がお雛様を贈るのが普通でしたが

父は「自分で選べるようになってから」と考えたそうで

物心がつくまで我が家にお雛様はありませんでした。

今でも覚えているのは、

浅草橋付近の人形店をいくつもいくつも見て回った時の高揚感です。

どれを見てもきれいで、私は舞い上がってしまいました。

あれも可愛い、これも可愛い。

お店の人は自分のお店の商品を買わせたいと思っているわけですから

その気にさせようと私のことをおだてにかかります。

はしゃぎまわって、さぞ両親をてこずらせたことと思います。

 

母親が私の婚期を気にし出して

「早く出して、お雛様が済んだらすぐにしまう」

と言われても、次の日曜日がくるまではしまうことができません。

「婚期が遅れる」と心配されましたが

案の定、四十代まで実家でお雛様を出すことになりました(笑)。

お雛様と言えばちらし寿司に桜餅。

ちらし寿司と言っても今のように魚介がのった豪華なものではありません。

椎茸や人参にかんぴょう、レンコン、そして欠かせないのは錦糸卵

彩にきぬさやと刻みのりをちらせば出来上がりです。

そう言えば、お雛祭りの次の日

職場でお弁当を開けたら、全員がちらし寿司の残りだったことがありました。

母親の作ってくれたちらし寿司は、似ているようでちょっとずつ違って

それぞれの家庭の味そのものでした。

今でも3月3日の夕食はちらし寿司を決めていますが

自分で作ることはありません。

簡単そうで手間のかかるちらし寿司は、

それだけで親の愛情の表れだったのだと、今ならわかります。

 

私のお雛様は数年前からお顔にシミが目立つようになりました。

自分の顔にもシミやしわが増えているんだから当たり前、と

今年ふと気づきました。

昨年の還暦をきっかけにお雛様とお別れしようと思っていたのですが、いざとなると踏ん切りがつきません。

子どものいない私は、折に触れ残った人の負担にならないように思い出の品物を片付けるよう心掛けているんですが、お雛様は手放せません。

連れ合いも、おいておける間は置いておけば良いと言ってくれるので

もうしばらく、そばにいていただくことにします。

 

私の中ではお雛様には桃の花に菜の花がつきものです。

花屋さんでアレンジを購入して、ひな壇に飾りました。

小さな春が、我が家を華やかにしてくれています。

今年は何時頃、お休みになっていただこうかしら。

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きれいなアレンジもお雛様の前ではちょっとかすみますねぇ

 

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工事現場の安全注意、こんなところにもお雛様(笑)