私は絶望を見たことがあるか?
今日は家人がお仕事なので、いつもどおり早起きの日でした。
カーテンを開けてもお外はまだ暗闇
日の出はもう6時過ぎ、12月の冬至まで夜はまだまだ長くなる一方です。
しばらくして、ふと窓の外を見ると
日の出前の、まだお日様の茜色に彩られる前
藍色から薄い青色までのきれいなグラデーションが空に広がっていました。
(色彩の表現が乏しくって伝わらないだろうなぁ(^-^;)
秋の朝ならばこその美しさでした。
週末はお弁当作りの日。
BGM替わりについているテレビはNHKの朝ドラ
今週はなんとなくとびとびに見たので後半を続けて観ることにしました。
朝ドラって金曜日はハッピーエンドで一週間が終わるじゃないですか。
こうなるかなぁ、と思いながら観ていたらやっぱりその通りに(笑)
ただ、主人公のセリフに心を動かされてちょっとウルウル。
「絶望を見てきた僕らだからこそ」
私の父は昭和4年生まれの東京育ちでした。
戦争には行っていませんが、戦時中に父親を亡くし
戦後の混乱期を弟と乗り切るのは大変だったと思います。
空襲の時の話や闇市の話など聞いたことはありますが
本当に辛かった話は聞いたことがありません。
ただひょっとした瞬間に、黒い影が顔を出すことがありました。
子どもに話せないことを、沢山経験したのだろうと
終戦直後をあつかったドラマなどを見て、勝手に思い浮かべたりします。
あの時代を生きた人は、多かれ少なかれ地獄を見たのでしょう。
その経験をばねにして、日本の経済復興を推し進めてくれたことに
感謝しなければ、と思います。
ドラマを観終わって「私は絶望を見たことがあるかなぁ」と
唐突に頭に浮かびました。
もちろん辛くて泣いたことも、悔しくて泣いたこともしっかり覚えています。
それでも「絶望」と呼べるほどのものではないように思います。
その時々は夜も日もないと思い、人を恨んだりしましたが
あの時代の人の見た「絶望」とは、比べられるものではありません。
自分の力ではどうしようもないことばかりの世の中にいて
それは本当にありがたいことなんですよね。
亡くなった父を思い浮かべちょっとしんみりしつつ
感謝した朝でした。